こんにちはDr フットです
靴を作って40年の私が靴づくりから見た足の健康をお届けしていきます。
これを見て頂ければ足の痛み~腰の痛みの原因や対処の仕方、靴と足の関係、
今の靴でいいのか、など様々な足と靴から発生する問題を解決していくことができ、
いつまでも健康で歩ける足、脚、腰を保っていけるはずです!
今回は標準インソールと別売りインソールの違いと買う意味についてお話していきます。
標準インソールと別売りインソールの違い!
皆さんは靴を買う時、必ず履き心地をテストして買っていますか?
最近はネット通販などで靴を買う機会が増えていますのね。
しかし靴は残念ながら履いてみないと、良し悪しが分かりませんね。
「靴って小さくなければ履けるから大丈夫」とたまに聞きますが、
本当は怖いお話なのです!
ぶかぶかの靴を履くことにおいて外的な怪我のリスクもありますが、
本当はもっと怖いのが内的要因、生活習慣病などへの影響なんです!
外反母趾、膝の痛み、足の裏に痛み(足底筋膜炎)、腰の痛み、肩こり、etc・・
数えたらきりのないぐらいに弊害があるのです!
では靴選びから少しお話しましょう。
前回のお話を一度参考にしてください。
足と靴とインソール 足が痛い!|土踏まずが足の健康を決める!
標準インソール
こちらは言うまでもなく、標準的に靴にセットされたインソールです。
私は靴のメーカーとして靴作りの専門家の立場からして言わせていただくと、
前回もお話した通り、一番オーソドックスなセッティングにしています。
それは何かに特化してしまうと当然合わない人ができてしまい、靴が売れなくなるからです。
そして一般的なパンプスやビジネスシューズなどの靴はもちろんのこと、コンフォートシューズ、スニーカー、各スポーツ別シューズにおいても同じなのです。
先日もスポーツに関しての品ぞろえでは定評のあるスポーツデポさんに行って探索をさせて頂きました。
靴って本当に種類が多いのです。
登山靴・テニス・サッカー・野球・ゴルフ・バスケットボール・バレーボール・ランニング・ラグビー・ハンドボール・etc・・・・・
そして皆様の為に(笑い)すべてのインソールを見させていただきました。
ありがとうございます、スポーツデポさん。
その結果をご報告させていただきます。
結果報告
ほとんどソフトな一般的なインソールを装着
どんな専門的なシューズにおいてもソフトな足当たりの良い一般的なインソールを使用していました。(皆さんの考え方に賛同)
標準インソールは良くないのですか?
いいえそんなことはありません。
例えばのお話ですが自転車を想像してください。
一般的な自転車(ママチャリ)と歩くのとでは断然ママチャリのほうが早く目的地についてくれます。
この状態が一般的なインソールと思ってください。
そして坂道が多い方は疲れすぎるので変速機付きの自転車を、そしてもっと疲れにくくするのに電動アシスト付き自転車を!
子供さんを乗せて走る自転車はフレームがしっかりとした低い位置で安定するものを。
といった用途別に種類があるのと同じなのです。
インソールに戻って考えてみましょう。
標準インソールはママチャリで皆に合った乗り物なのです。
そして変速機付き、電動アシスト付きはバージョンアップなのです。
今足に問題がなければ標準的なインソールでいいのではないでしょうか。
別売りインソールは効果があるのですか?
答えは
あります!
ここで注意してほしいことがすべての別売りインソールがいいとは言えないことです。
これは私感になりますが、半分ぐらいだと思います。
こちらも例にとってお話します。
注意
まずはサイズの広さ(サイズレンジ)があまりないもの=兼用度が多いもの
・骨格がサイズによって違うのに兼用されるサイズが多い!
・柔らかくジェル等で出来ている物(足の本来の安定度をジェル等で不安定にしてしまう)ただ単に柔らかいものもこの部類に貼ります。
・土踏まずを強制的に上げている物(フィットと強制的に上げている違いに注意(土踏まずは衝撃球種の役目をするのにその動きを止めてしまうもの)
・踵のサポートがないもの
・過度に硬いもの(骨格などに合ったってしまっている物)
・安価な物(500円や1000円までで機能は担保できません!)「安物買いの銭失いになってしまう可能性あり!」
以上簡単ですがこれは絶対に避けてください
ではいいインソールは?
オーダーメイドインソールでしょう
しかしこれもそうとは言えないことが多いのです。
ではなぜオーダーなのにダメなのでしょうか?
今の現状では足には合っているが靴の作りや、靴の中底には合っていない。
靴と足型とがミスマッチしている!
これではオーダーメイドが足だけのオーダーメイドになってしまいますね。
ではどうすればいいのでしょうか?
足と靴に合ったインソールを使用する
このことしかないのです!
しかしほとんどがこうはなっていないのです!
ではいいインソールは何ですか?
上記の反対のインソールなのです
・サイズが豊富にそろっている(メーカは在庫は持ちたくないですが、足に合うものと考えるとある程度種類が必要)
・柔らかすぎる素材は使っていない(過度に柔らかいは足の安定をなくす)
・土踏まずを強制的に上げていない(足は土踏まずで衝撃を吸収しています、これを過度に持ち上げることにおいて衝撃吸収能力が低下し、波佐などに負荷がかかります。)
・踵のサポートがあるもの。(適度に踵サポートがあり踵をホールドしてくれるもの骨格の安定)
・踵部が過度に硬いもの(踵をホールドしてくれるのではなく痛めてしまう)
こちらが簡単な見分け方になっています。
以上が別売りインソールを使うメリットとチョイっとした選び方です。
お勧めできる別売りインソール(ほとんど試した結果)
ここに来るまでにほとんどの(安価な物は試験履きなし)
あくまで私の足のフィッティングになるので個人差はあると思います。
それがこちらのインソール
こちら現在のインソールで私的に一番のお気に入りです。
なぜ?
それは上記のことをクリアーしてくれていて足をサポートしてくれています。
足を3つの部位に分けて解説します。
1 前足部=つま先
2 中足部=足の甲あたり
3 後足部=かかと周り
スーパーフィートインソールはアーチなどを直接的に持ち上げるのではなく、主に後足部の機能をサポートしています。
なぜなら、立っている時、歩いている時、そして走っている時も、足や下半身の動きを作る起点となる関節がかかと周り(後足部)にあるからです。
かかと周りの関節群はアーチの高さや足の指の働きそしてスネの向きや傾きまでもコントロールする、トルクコンバーター(力の変換機)という役割を担っています。
歩行や様々な運動において、この関節がスムースに曲がることによって足の効率的な推進機能を作り出します。(このしくみが機能するには、2の横足根関節が安定した状態で足裏のアーチがしっかりと作られる必要があります。)
2 MTJ(横足根関節)=足の甲の付け根にある関節
この関節がしっかりとかみ合うことで足裏の強固なアーチ構造を作り出し全身を支える安定した足となります。この機能をMTJのロックシステムといいます。
3 STJ(距骨下関節)=かかとの関節
接地するときに、この関節が開くように動くことで2のMTJ(横足根関節)が緩みアーチをたわませることで衝撃を吸収します。また、この関節が閉じるように動くことで2の横足根関節のロックシステムを呼び起こし、しっかりと安定した足を作ります。
◆柔らかい足(回内=プロネーション)
◆硬い足(回外=サピネーション)
足は相反する2つの状態を繰り返しながら機能します。
・柔らかい足(回内=プロネーション)
接地するとき、足はアーチをたわませ、つま先も広がります。 こうすることで、地面に打ち付けられる衝撃を吸収します。
・硬い足(回外=サピネーション)
足裏が地面についた直後から、足のアーチは高くなり剛性の強い硬い足に変化していきます。
このとき足は頑丈なレバーのように働くことで(テコの原理)軽やかな蹴りだしを可能にします。
*しかし、多くの現代人は柔らかい足から硬い足に切り替われない「過剰回内=オーバープロネーション」という足の問題を抱えています。過剰回内=オーバープロネーションは様々な足のトラブルを誘発します。
こんなに考えてくれているインソールなのです。
是非インソールで悩んだらお試し下さい。